7月4日(月)、外国人による優れた日本研究を顕彰、奨励する第三回「国基研 日本研究賞」の受賞者3氏に対し、日本記者クラブで授賞式前の顔合わせを兼ねた懇談会を行った。参加者は、受賞者および櫻井理事長をはじめ、選考に当たった選考委員の平川祐弘理事、渡辺利夫理事ら。
受賞者はすでに公表されているとおり、最高賞の日本研究賞が、中国・内モンゴル出身で現在静岡大学教授の楊海英氏(51)(日本名:大野旭)、次点の奨励賞が台湾の女性コラムニスト・陳柔縉氏(51)と沖縄在住の知日派米国人で元在沖縄海兵隊政務外交部次長のロバート・エルドリッジ氏(48)の2氏。それぞれの受賞者はこの場が初対面となり、文化の違いを感じつつも和やかな歓談となった。
櫻井理事長から、それぞれの受賞者に対しお祝いの言葉があったのち懇談となったが、理事長からエルドリッジ氏に対し米国の大統領選挙への質問があると、氏の見方として8月以降になったらリセットされる可能性が示唆された。
また、氏は沖縄と台湾、米国の協調を進めるために台湾はTPPに入るべきと主張。これに対し陳氏は、台湾人というアイデンティーを維持するために日米のサポートが必要と応じた。またモンゴル人のアイデンティーという観点で楊氏が、民族分断の歴史に正面から取り組み、継続する悲劇をなくす支援を日本にも求めた。
さらにウランバートルには世界中の大使館が所在し、いわゆる外交活動のデパート状態であることを紹介し、これまでモンゴルに抱いていた草原が美しいだけの国というイメージは、単なる側面であったと一同納得し、実りの多い懇談となった。
(文責 国基研)