1月31日付の「ろんだん」に続き、メディアではなかなか報じられない韓国の声を紹介したい。1月30日、3人の元国防部長官を含む韓国の予備役将軍450名がソウル市内に集まり「大韓民国守護予備役将軍団」を結成した。将軍団は、金東信、権寧海、金泰栄の3元国防長官のほか、金在昌・元韓米連合司令部副司令官、李弼燮・元合同参謀本部議長、李秀勇・元海軍参謀総長、李億秀・元空軍参謀総長、李相武・元海兵隊司令官、朴煥仁・元海兵隊副司令官の9人を共同代表として選出し、文在寅政権の国防政策に反対し、現役軍人らに政権への不服従を促す「大韓民国国軍に告ぐ」という声明を発表した。以下はその声明の全訳である。
「大韓民国国軍に告ぐ」
国軍指導部は、憲法を無視して安保を崩す南北軍事合意書の廃棄を2月中に決議せよ!
第1に、愛する軍後輩である陸、海、空、海兵隊の全将兵は偽装平和と共産化の可能性が高い南北共助を受け入れ、大韓民国の国民、領土、主権を放棄するのか、あるいは憲法第5条に明示された神聖な国防の任務を果たすのかを明らかに選択せよ。そしてその選択を決行せよ。後輩たちは先輩たちが血と汗を流して築き上げた大韓民国の国防安保力量を棄損、破壊する亡国的行為に参加するな。軍人は月給を受けて命を長らえるサラリーマンではない。祖国守護のために命を捧げなければならない安保の干城だ。従北政治家たちは国防安保を政治的利害に従属させて、平和という偽りの扇動で国を危くしている。彼らの亡国的行為を命懸けで拒否せよ。大統領の国軍統帥権も憲法と法律に違反することはできない。大韓民国憲法と法律の命令により祖国大韓民国と私たちの主人である国民を死守せよ。
第2に、「対話と平和によって北朝鮮の核問題を解決することができる」という文在寅政府のむなしい主張は、むしろ2020年までに北朝鮮が100個の核兵器を確保する助けになっているという外信報道が相次いでいる。北朝鮮の非核化努力は一歩も実質的な進展がないのに、文在寅政権は我が軍の安保力量だけを一方的に無力化させた「9・19南北軍事分野合意書」に署名した。北朝鮮は朝鮮戦争での奇襲南侵をはじめとして数多くの挑発を行ったし、国連も糾弾する世界最悪の反人道的犯罪集団だ。このような北朝鮮に同調した「9・19南北軍事分野合意書」は我が国国民の最も重要な基本権である生命権、安全権、領土権を侵害した反憲法的行為、利敵性合意、国家的自殺宣言だ。したがってこの合意を昨年11月1日から急速に履行するのは大韓民国を破壊する行為にしかならない。
「9・19南北軍事分野合意書」は過去70年余り血の汗を流して築き上げた大韓民国の生命線を崩す行為だ。数多くの戦時防御施設の破壊、国軍戦闘部隊の急速な解体、軍情報機関の不能化および対共防諜機能の抹殺、将兵精神力の無力化、軍規律の弛緩と烏合の衆化、戦時作戦統制権の早期返還などがまさにそれだ。特に、最近の駐韓米軍への支援防衛費分担金をめぐる葛藤は駐韓米軍撤収と韓米同盟崩壊につながりかねない致命的な失策だ。私たちは大韓民国の国防が急速に崩壊するこうした惨めな現実をこれ以上座視できない。国防部長官、合同参謀議長、各軍参謀総長、海兵隊司令官は、憲法の精神に立って2019年2月中に「9・19南北軍事分野合意書」廃棄を決議して全軍に廃棄を指示せよ。破壊した安保力量を早急に復旧し、今後は反憲法的な安保力量破壊行為を一切拒否せよ。
第3に、現役軍人はこれ以上、3代独裁世襲を擁護する主体思想に染まらず、韓半島全体を金日成主義国家へと導く大韓民国共産化の陰謀を直ちに中断させ、我が祖国大韓民国を死守せよ。数多くの先輩たちが共産主義者と戦って崇高な護国英霊となっていることを絶対に忘れず、祖国守護のために決死報国せよ。過去に共産化された国家の事例を通じて、共産化された後の軍人と自由民主市民の運命がどうなったかをもう一度、直視せよ。憲法第4条が明示する自由民主主義の基本秩序に立脚した統一のその日まで、北朝鮮軍が諸君らの主敵であることを肝に銘ぜよ。
第4に、韓米連合防衛体制は世界のどの国も認める最高の効率的な「大韓民国の守り」だ。自由民主主義を守護するために韓米両国軍の先輩たちが多くの困難を克服して作り上げた韓米同盟の傑作品だ。韓米連合防衛体制の崩壊は北朝鮮が常に願ってきた宿願だ。「安保主権」という感傷的用語で国民を幻惑して韓米同盟の崩壊をたくらんでいる北朝鮮と従北左派の扇動に付和雷同するな。韓米連合防衛体制の崩壊は韓米同盟と大韓民国の終末を意味する。軍後輩らは韓米連合防衛体制の守護が大韓民国の守護であることを肝に銘じて決死守護せよ。
第5に、軍の先輩たちは軍人の本分を忘れて地位に恋々とする者を後輩として認めることはできない。利敵性「9・19南北軍事分野合意書」に署名した宋永武・前国防部長官は国民を前に犯した罪の処分を待ちなさい。鄭景斗・現国防部長官は主な指揮官会議ごとに軍事分野合意の誠実な履行と戦時作権転換を急げと指示している。国民と軍の先輩たちを冷遇し、ただ政治家たちにへつらう鄭長官は直ちに辞任し謝罪せよ。それだけが祖国大韓民国の歴史の中で永遠の罪人にならない道だ。これ以上、反逆行為を繰り返さずに憲法が国軍に付与した命令に従うことを衷心で促す。
最後に、世界史の奇跡を作った今日の大韓民国国民とこれを守ってきた国軍将兵にもう一度心から申し上げます。 1774年、当時世界一の強大国・英国の植民統治に対抗したパトリック・ヘンリーは「自由でなければ死をくれ」と叫びました。この絶叫がアメリカ人の心を動かして翌年から8年間の独立戦争が始まりました。その過程で1776年7月4日、アメリカは独立を宣言して今日世界最強大国を作りました。国民皆が「自由でなければ死をくれ」と叫びましょう。現役、予備役全軍人は「危局献身軍人本分」、「私の命は祖国のために」を実践しましょう。これこそが大韓民国を救い、アメリカと同じ一流強大国を作る礎石になるでしょう。 私たちの切実な絶叫が勇気に出会えば歴史を変える偉大な力になります。
自由大韓民国万歳 ! 大韓民国国民万歳 ! 大韓民国国軍万歳 !