公益財団法人 国家基本問題研究所
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2023.05.09 (火) 印刷する

イスラエル国防大学一行との意見交換

国基研は4月19日、イスラエル国防大学INDC(The Israel National Defense College)研究員一行の来訪を受け、櫻井よしこ理事長をはじめ企画委員と現下の国際情勢や日本、イスラエル両国政治状況など、幅広い分野について意見交換をした。

INDCはイスラエル国防軍幹部や政府関係者の研究機関であり、日本の防衛研究所に相当する。研修期間は約10か月で、ハイファ大学政治学大学院の学位(MA)も取得できるとのこと。

研究課程の一環として、同学は本年初めてアジア地域に研究訪問団を派遣した。その一団が日本を訪問し、いくつかのシンクタンクの中から国基研との意見交換を希望して実現したものである。

櫻井よしこ国基研理事長及び引率の駐日イスラエル公使の挨拶、双方参加者の簡単な自己紹介の後、早速質疑応答となった。

双方は昨年成立した日本の安保3文書について、その成立や政策転換の背景、国内での影響や捉え方について意見を交わした。また、両地域・周辺での地政学的動向や、両国の協力可能分野について議論した。 

櫻井理事長は、日本政府の昨今の国家安全保障政策の基本的立場や、世論の受け止め状況、安全保障政策形成に国基研が果たす役割について説明した。

双方はまた、国際的な安全保障環境の変化を受け、防衛産業や防衛技術開発についても議論した。3文書改正により攻撃的兵器の確保が急務であるわが国の実態については、国基研側参加者の岩田元陸幕長から説明した。

残念ながら1時間という制約があり十分とは言えないまでも、実務経験のあるイスラエル当局者らとの意見交換は、国基研としても大いに得るものがあった。
双方は、今後も親交を継続し、相互に理解を深めていくことを確認した。(文責 国基研)