公益財団法人 国家基本問題研究所
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2025.12.19 (金) 印刷する

中国軍事動向月報 2025年11月

1 全 般
11月は実員実射検閲や各隊員の能力検定等の実施している報道が多く確認された。9~10月の訓練最盛期を経て、その成果を確認する時期となっている。一部の部隊では既に年末検閲(原文:年終考核)が実施され、1年の訓練の成果が確認された。

海軍においては5日に中国では初の電磁カタパルトを装備した空母「福建」が就役した。また、14日には電磁カタパルトを有する076型強襲揚陸艦一番艦「四川」が初の海上試験を行った。

空軍では、宣伝映画の映像ではあるが、ステルス無人機「攻撃-11」と有人機の訓練状況が初めて公開された。

台湾周辺においては、遠海長航訓練が昨年11月以来、1年振りに確認された。台湾東側からの爆撃を想定したストライクパッケージを組んだ訓練と思われ、年度の総合訓練としても位置付けられている可能性がある。

日本に対しては、7日の高市総理の発言に対する非難を大々的に展開した。軍内では、軍高官に対する反腐敗取締りが継続しており、これから目を逸らし、同発言を軍の士気高揚・団結強化に利用しようとしている表れであろう。

一方、尖閣上番海警編隊は、台風や悪天候に対応し、早期に接続水域から避退した。党が主導する反日キャンペーンのさなか、尖閣上番の海警船に不測事態(例:尖閣周辺で海警船が転覆し、海上保安庁巡視船に救助される)が発生すれば中国国内からの批判を招きかねないことから、通常より慎重な行動を採った可能性がある。

南シナ海においては、毎月実施している定例パトロールで初めて「爆撃機編隊」という言葉を使用した。これまで爆撃機がパトロールしている状況は映像でも確認されているが、わざわざ強調することにより、爆撃も辞さない、とより強く牽制する姿勢を見せた。
 

 
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