下に引いたのは、日本共産党の機関紙『赤旗』が、安倍首相の訪米中に掲載した記事である。首相が慰安婦を「人身売買の犠牲者」と表現したことを「日本の国家的責任を矮小化している」と非難し、「国家の戦争犯罪」と認めよとの立場を取っている。
共産党が日本国および先人の名誉を不当に汚して恥じないこと、また自らは慰安婦と同じく日本帝国主義による戦争犯罪の犠牲者と位置づけ免罪していることなど、この党の根無し草的独善については改めて強調するまでもない。
幸い、今や日本国民のますます多くが、慰安婦問題における共産党的立場の虚偽を認識するに至っている。
日本の主流(mainstream)が、事実の検証が進むにつれて斥け、冷戦の遺物共産党とその随伴者のみが声高に掲げ続ける反軍フィクションに、アメリカはじめ各国の保守派なり知日派(Japan hands)なりはまだ付和雷同的に同調するのか、であるなら日本の主流からは軽蔑されますよ、とのメッセージをさまざまなルートで発信していく必要があろう。例えばリチャード・アーミテージ氏にそうしたメッセージが強く届いているとは思えない。
韓国の保守派にも、と言いたいところだが、もはや期待するだけ無駄だろう。
ちなみに、慰安婦の多くは「戦争犯罪の犠牲者」はもちろん、国際法上の「人身売買の犠牲者」にも該当しない。その点については、下記国基研「直言特別版」を参照頂きたい。
■慰安婦制度は人身売買に当たらない https://jinf.jp/weekly/archives/15963
「慰安婦」は人身売買でなく国家の犯罪” 米議会前 安倍首相演説に抗議行動【ワシントン=洞口昇幸】米議会での安倍晋三首相の演説に合わせて4月29日、韓国系米市民らでつくる「ワシントン慰安婦問題連合」(WCCW)など約200人が議会前に集まり、安倍氏が「『慰安婦』は人身売買の犠牲者」と述べて日本の国家的責任を矮小化していることに抗議する集会を開きました。
「安倍さん、(元)『慰安婦』におわびを、歴史を認めて」―。手描きのプラカードを掲げていたキン・ウンチュさん(52)はバージニア州から参加。「『慰安婦』は人身売買という問題ではなくて、国家の戦争犯罪。日本政府の代表として安倍首相がおわびすれば、和解できるでしょう。日本は距離も文化も近い。共に助け合いたい」と語りました。
集会は安倍氏の演説前から開始。ニューヨーク州選出のスティーブ・イスラエル下院議員(与党・民主党)、カリフォルニア州選出の日系米国人のマイク・ホンダ下院議員(民主党)、韓国人の元「慰安婦」の李容洙(イ・ヨンス)さん(86)らも参加しました。
イスラエル氏は集会で、日米韓の次世代の安全や安定、繁栄のため、「日本政府は(過去の)誤りを認めたほうがいい。それから未来のことに取り組もう」などと訴えました。
米議会専門紙ザ・ヒル(電子版)によると、ホンダ氏は安倍氏の演説後、「慰安婦」に対する残虐行為の責任の言及を安倍政権が避け続けていることは、「恥ずべきことだ」と批判しました。
しんぶん赤旗 2015年5月1日