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2019.12.23 (月) 印刷する

【韓国情勢】李宇衍博士暴行を傍観した韓国警察 西岡力(国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授)

 「反日種族主義」の著者の1人である李宇衍博士が12月18日、ソウル日本大使館近くで慰安婦像撤去と水曜集会に反対する1人デモをしていたとき暴漢に殴られるという事件が起きた。日本では産経新聞が19日付(WEB上では18日)で報じた。ところが、警備に立っていた警察は犯人を現行犯逮捕せず、むしろ犯人と被害者を一緒に派出所に任意同行して、犯人が暴行を続けるのを放置した。李宇衍博士らは警察の対応を「テロを傍観した」として強く糾弾する声明を発表した。その全文を紹介する。李宇衍博士らはこのような妨害があったにもかかわらず、今後も毎週水曜日に日本大使館前での慰安婦像撤去と水曜集会中止を求める活動を続けると決然と語っている。

過去の記事はこちら

声明書
赤色テロを傍観していた警察を糾弾する
 

 反日銅像の真実を糾明するために設立された反日銅像真相究明共同対策委員会(以下共同対策委員会)は、2019年12月18日正午頃、日本大使館の前、慰安婦少女像近隣の栗谷路入口で第2回水曜集会および反日銅像反対1人リレーデモを開催した。このデモ現場に突然正体不明の暴漢が現れ、暴言を吐き続ける状況が発生し、さらに周辺で記者などと対話中の「反日種族主義」の著者、李宇衍博士の顔面に暴行する事態が発生した。平和的な1人デモの現場で共同対策委員会会員に向かって、いきなりげんこつを振り回す暴力を行使されたのだ。この暴漢は警察が見守り、YouTuber(ユーチューバー)たちが実況中継をしている状況でも堂々と「殺しにきた」「暴行致死で5年の刑を覚悟している」と語った。

 警察は現行犯である暴漢を逮捕して捜査機関に移管したり、加害者を隔離する措置を取ったりせず、任意同行形式で清進派出所に加害者と被害者を一緒に連れていくという理解できない措置を取った。加害者である暴漢は、清進派出所でも李宇衍博士に対する暴言と威嚇を止めなかったが、警察はこれを積極的に制止せず傍観していた。白ウンジョン氏が主宰する「ソウルの声」のユーチューブ放送は1人デモ現場での暴力事態および清進派出所での無法行為をそのままユーチューブで中継した。白昼に堂々と行われた暴力事態を支持し助長する放送をしたソウルの声放送は、共同対策委員会に対する深刻な侮辱などの法律違反行為をユーチューブで中継して暴行を積極的にほう助した責任を免れないだろう。警察の中途半端な対処によって、李宇衍博士を救出しに行った共同対策委員会の会員2人が派出所の前で暴漢らから頭をなぐられ出血しながら激しく蹴られる暴行まで受けたのに、いかなる強制捜査をも行わなかった。その結果、派出所を出て行こうとした李宇衍博士に小麦粉を投げつける侮辱的な状況が発生した。警察は暴力と脅迫を行ったばかりか派出所にまでやってきて暴行を働いた暴漢に対し現行犯逮捕と被疑者調査をしないままで2次暴行を放置したという非難を避けることはできない。

 共同対策委員会は、この事件を大韓民国の学問の自由、表現の自由、集会の自由を制約しようとする知識人に対するリンチと赤色テロであり、それを警察が黙認した重大な事件と規定する。私たちはこの事件に対して、愛国的政党と市民社会団体、そして愛国市民らと連帯して法的措置など可能なすべての方法で積極的に対応することを明らかにする。

2019年12月18日
反日銅像真相究明共同対策委員会

 

「反日種族主義」の共同著者、ソウルで襲われる7
THE SANKEI NEWS(WEB)に掲載(紙面は19日付)

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