2013年1月の記事一覧
【第177回】 テロに屈しない日本国を築こう
国基研理事長 櫻井よしこ 1月16日に発生したアルジェリア人質事件の本質は、2001年に米国を襲ったアルカイダなどのテロ勢力が、10年余の間にアフリカに新たな拠点を築いて勢力を盛り返しているということだ。 ●アフリカが過激派の拠点に 「アラブの春」で民主化運動が広がり、北アフリカの独裁政権が倒れたが、民主的体制は樹立されていない。イスラム過激派やテロ勢力が混乱に...
【第176回】 妥当だった首相の危機管理
初代内閣安全保障室長 佐々淳行 平成25年(2013年)の干支(えと)は「巳」(蛇)である。故安岡正篤氏の干支占いによると、天下大乱の年である。 20世紀を12年ごとに振り返ってみると、不気味にもこの占いが当たっていることは歴史が証明している。1905年=日露戦争(2年目)、1917年=ロシア革命、1929年=世界大恐慌、1941年=独ソ開戦、ゾルゲ事件、太平洋戦争開始...
【第175回】 政府はTPP交渉参加を即決せよ
国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎 政府は「聖域なき関税撤廃」に反対するとの政権公約を理由に、依然、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加に曖昧な態度を取っている。交渉参加の目的は、中長期的な国益の確保である。では、政府の言う「聖域」とは具体的に何を意味するのか。その聖域を守ることは国益に適うのか。 ●既得権益の保護は国益に非ず 聖域として考えられてい...
【第174回】 首相は歴史問題で正しい情報発信を
国基研理事長 櫻井よしこ 安倍晋三首相を待ち受ける課題は、歴史認識、安全保障、経済停滞などどれも容易ではない。とりわけ歴史問題は中韓のみではなく、同盟国の米国をも念頭に置いた対処が必要だ。 ●無知を露呈した米紙社説 1月3日、ニューヨーク・タイムズ紙は社説で、安倍首相の産経紙上でのインタビュー発言を、ロイター電を基に激しく非難した。日本の過去の「侵略」を詫びた19...