2013年10月の記事一覧
【第218回】早くも末期症状?の習政権
産経新聞前中国総局長 伊藤正 政権末期に不人気になった政治指導者がメディア批判をするのはよくあるが、発足から間もない中国の習近平政権は早くも厳しい言論統制を始めた。指導者としての自信の欠如、不安の裏返しであり、今後、統制は強まる見通しだ。 今年初め、広東省の有力週刊紙「南方週末」の社説が検閲を通過した後、差し替えられ、それに抗議する記者らがストに入る事件があった。習...
【第217回】首相は今こそダライ・ラマと会見を
国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一 第一次政権の任期内に靖国神社を参拝できなかったのは「痛恨の極み」という安倍晋三首相の言葉に嘘はないだろう。先人の鎮魂を政争や国際紛争の具にすべきでないという認識も正しい。それだけに、靖国神社の春と秋の例大祭に淡々と赴くという「自然な型」をつくる機を今年逸したのは重ねての痛恨事だった。今回の苦渋の不決断で生じた、自らの言葉の重み...
【第216回】首相は今こそ靖国参拝を
国基研理事長 櫻井よしこ 間もなく靖国神社の秋の例大祭が執り行われる。参拝を長年の強い想いとしてきた安倍晋三首相にとって、眼下の国際情勢を分析すれば、参拝すべきときは今を措いてない。にも拘らず、首相参拝は今回も実現しないとの報道があり、最大の障壁はいまや中国でも韓国でもなく、米国だとの見方が専らである。 自民党幹部も語った。 「オバマ大統領は中国と問題を起こした...
【第215回】理解できない小泉元首相の「原発ゼロ」発言
国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎 小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」発言が加速している。菅義偉官房長官は「わが国は言論の自由(のある国)だから、いろいろな議論があっていい」と問題視しない姿勢だが、原発推進の最高責任者だった人の発言として許されるだろうか。 民主党のエネルギー政策を党代表時代に原発重視へ転換させた小沢一郎氏(現「生活の党」代表)や、非現実的な脱...