公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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2013年4月の記事一覧

産経新聞特別記者・国基研企画委員 湯浅博    敗戦後に、日本を封じるためにつくられた日本国憲法は、手つかずのまま66年を生きた。当時の占領軍の指示でつくられた憲法は、天皇の地位を〝人質〟に、第9条で国防まで放棄するよう迫られた。日本無力化の壮大な仕掛けが占領憲法の眼目なのに、日本人はそれを「平和憲法」と読み替えて神棚に祀(まつ)った。気がつけば、改正のない憲法としては日本の...

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元チリ大使・国基研客員研究員 色摩力夫    1952年4月28日に対日平和条約が発効して、わが国は主権を回復した。この時点で、われわれ日本国民は自主的な憲法の制定に取りかかるべきだった。ところが、為政者も国民も無為のまま今日に至っている。後世の子々孫々に思いを致すと、このような怠慢は誠に慚愧に堪えないところである。  間もなく主権回復記念日を迎えようとしている。政府主催で...

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国基研副理事長 田久保忠衛    オバマ米政権2期目の正直な気持ちは「世界の警察官としての仕事を減らし、国内の福祉に力を注ぎたい」に尽きているのではないか。北朝鮮の正気の沙汰とは思えない暴走に対し、米国はB2、B52の両戦略爆撃機、F22ステルス戦闘機などを米韓合同軍事演習に参加させて力んで見せたが、これはこけおどしであることが分かってしまった。ソウル、北京を速足で歩いたケリ...

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国基研理事・東大名誉教授 平川祐弘    「ビルマの竪琴」の竹山道雄がいま「昭和の時代」の竹山道雄になった、と文芸評論家の高橋英夫が手紙をよこした。私が『竹山道雄と昭和の時代』と題した史伝を3月に藤原書店から出したのは、竹山道雄(1903~1984)は単なる文士や独文学の専門家ではなく、知識人として気骨のある人生を送った戦後論壇の雄だからである。  ●国家基本問題を考え...

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国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一    3月後半にワシントンを訪れた。最も印象的だったのはホワイトハウス高官の次の言葉である。  「韓国は歴史を正しく直視せねばならない。日本軍が朝鮮人女性を強制連行して性奴隷にしたと言い募り、中朝を睨んだ日米韓協力体制にひびを入れる愚行をやめるべきだ。……安倍晋三首相は、事実を曖昧にし、韓国で慰安婦のフィクションを正そうとしている...

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