2014年1月の記事一覧
【第231回】過去の軍国主義より現役の帝国主義が怖い
国基研企画委員・産経新聞特別記者 湯浅博 久しぶりに中国の外務省が元気だ。安倍晋三首相による昨年末の靖国神社参拝で、外交的な巻き返しのチャンス到来と判断したのだろう。全世界の中国大使に訓令を出し、「安倍首相が軍国主義の亡霊を呼び起こした」(劉暁明駐英大使)との非難キャンペーンを展開している。常識的に考えれば、2世代も前の日本軍国主義より、現役の中華帝国的な行動の方がよほ...
【第230回】政治家は沖縄で国防論議を避けるな
国基研理事長 櫻井よしこ 勝利の万歳三唱をする人々の顔触れを見て、異様な感じを受けた。沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を最大の争点とした名護市長選挙で、勝った移設反対派の現職、稲嶺進氏を取り囲んだのは、社民党の照屋寛徳衆議院議員ら本土では消え去りつつある革新陣営の人々である。 「沖縄は常に差別され、今なおウチナーンチュ(沖縄県民)は日本国民として扱われ...
【第229回】日本の立場を守るのは日本人自身だ
国基研企画委員・ジャーナリスト 石川弘修 先月発行された祥伝社新書「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」(ヘンリー・S・ストークス著)が好評を博し、発売1か月で早くも4刷りと増刷を重ねている。戦勝国によって強いられた歪んだ歴史観を正しているのが日本人ではなく、米ニューヨーク・タイムズ紙などの東京支局長を務めたベテラン英国人ジャーナリストであることが強い関心を呼んだので...
【第228回】日本の気概と力を強める年
国基研理事長 櫻井よしこ ●靖国参拝は戦後体制終焉の一歩 日本は今年、あらゆる困難から逃げずに、賢く雄々しく闘わなければならない。 「時代の変化を捉えて憲法の解釈変更や改正に向けて国民的議論をさらに進めて行くべきだ」 安倍晋三首相は年頭の会見でこう語った。いま、日本は、小賢しい優先順位論を脱して、懸案事項の本質にズバリ切り込まなければならない。「べき」論を脱...