2014年4月の記事一覧
【第244回】米の対アジア二重路線を警戒せよ
国基研副理事長 田久保忠衛 日本のマスメディアは盛んに「オバマ訪日」が成功したがどうかを論じているが、二国間関係だけで国際問題を論じる視野狭窄症はもういい加減に改めないといけない。 オバマ米大統領は、中国と領土問題を抱える日本、韓国、マレーシア、フィリピンの4カ国を訪れたのであり、その目的は、シリアやウクライナの問題にかまけて怠っているとみられていたアジアに対するリ...
【第243回】オバマ大統領は大国の指導者として確固たる態度を
国基研理事長 櫻井よしこ 今週、国賓として来日するオバマ大統領には、群を抜く大国の指導者としての責任ある振る舞いを期待したい。 今回のアジア歴訪は昨年10月、インドネシアでのAPEC首脳会議を欠席したことで生じた空白を埋め合わせる、いわば失地回復外交である。歴訪国はすべて中国と領土領海問題を抱えている。それだけに最初の訪問国日本で、自由主義陣営の雄として、アメリカの...
【第242回】「基本」が見えない政府のエネルギー基本計画
国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎 政府は4月11日、中長期のエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」をようやく閣議決定した。この計画は当初、昨年秋に発表されるはずだったが、幾度となく先延ばしされた揚げ句、その内容も極めて曖昧となった。腰の据わらない政府の姿勢がそのまま内容に表れ、このままでは将来の国益を損なうことが危惧される。 ●妥協で矛盾だ...
【第241回】歴史通になって対日歴史戦争に勝とう
国基研理事長 櫻井よしこ 中国の習近平国家主席は本気である。朴槿恵韓国大統領による朝鮮独立運動家・安重根の記念碑建設の働き掛けで始まった中韓共闘の対日歴史戦争は、3月23日、オランダのハーグで習主席が朴大統領に新たな抗日記念碑の完成が間近であることを告げるなど、中国主導に転換した観がある。 いまや習主席自身が対日非難の先頭に立ち、3月28日、ドイツで、日本の軍国主義...