11月7日からの衆院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也議員(元外相)らが高市早苗首相に対し、日本が戦争を始めるかのような質問を繰り返した。その結果、中国が過剰に反発し、外交的緊張を高める事態となった。責任の所在を問うならば、それは答弁した首相ではなく、挑発的な質疑を行った側にある。
●日本防衛へ当然の意思表示
7日の予算委員会で岡田氏が「どのような場合に存立危機事態になるか」と質問したのに対し、高市首相は「例えば、戦艦を使った武力の行使を伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得る」と答弁した。これは平和安全法制に規定された範囲内の、至極当然な説明である。
その後、立憲民主党の大串博志議員がこの発言を問題視し、「撤回あるいは取り消しを求める」と追及したが、高市首相は「撤回・取り消しをするつもりはない」と明言した。これまた当然の姿勢である。
抑止とは、いざという時に戦う意志と能力があることを相手に明確に示すことで初めて機能する。高市首相の発言は、存立危機事態認定があり得る一つの事例を具体的に示し、日本が米国とともに自国防衛に立ち上がる意志を明確にしたものだ。その後、中国が異例の強硬姿勢を示したこと自体、抑止の効果が発揮されている証左とも言える。
●野党の安保認識こそ国益を損なう
高市首相が従来になく具体的な答弁をした背景には、中国軍が実戦さながらの演習を繰り返し、台湾有事の可能性がかつてなく高まっている現実がある。岡田氏は「台湾有事を軽々に語るべきでない」と主張するが、一国の存立を担う首相として、日本有事と不可分の台湾有事を真剣に語るのは責務である。
それにもかかわらず、立憲民主党議員らが示した日本周辺の厳しい安全保障環境への理解不足は、国会議員として恥ずべきものである。もし彼らが情勢を理解した上で、首相が戦争を始めようとしているかのような印象操作を狙ったのだとすれば、それは国益を著しく損なう行為であり、民意の厳しい審判に晒されるべきだ。
今回、中国の薛剣・駐大阪総領事が高市首相に対し、「その汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやる」とソーシャルメディアに投稿したことは、外交官として断じて許されない暴言である。日本政府は「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」として速やかに国外退去を求めるべきだ。
重要なのは、こうした外圧に屈することなく、高市政権が示した「日本を確実に守り抜く」強い防衛意志を継続して発信し、防衛力強化を着実に進めることである。それこそが、戦争を未然に防ぎ、地域の安定を維持する唯一の現実的な道である。(了)





