公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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2025年12月の記事一覧

国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男    日本銀行は19日の金融政策決定会合で政策金利を0.25%引き上げ、0.75%とすることを決めた。植田和男総裁はその後の記者会見で、来年も利上げを継続する意向を表明した。日米の金利差を縮小させることにより、円安の進行に歯止めをかける狙いが込められているが、円安圧力は依然として高い。これまでも、追加利上げは円安を阻止できないどころか、...

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弁護士 髙井康行    検察官は、安倍晋三元首相銃撃で殺人罪などに問われた山上徹也被告人に対する求刑を極刑ではなく無期刑に止めた。極めて失当というべきだろう。この求刑に対しては、長崎市長射殺事件の死刑求刑との均衡を失しているとか、無期刑では同種事件の再発を抑止できないといった批判が容易に想定できるが,もっと問題なのはその論告の中身だ。  ●安倍氏の無念に無理解な検察  検...

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国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文    報道によれば、首相官邸幹部が18日報道陣に対し、個人的見解として「日本は核兵器を保有すべきだ」との考えを示した。ただし、政権内で実際に議論を進めているわけではなく、核不拡散条約(NPT)体制との兼ね合いなどから実現は困難だとも指摘している。  ●安全保障環境の深刻な悪化  官邸幹部は、この発言の前提認識として、中国の核戦力増強...

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国基研企画委員・麗澤大学特別教授・元空将 織田邦男    12月6日、沖縄本島南東の公海上で中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ15戦闘機が、対領空侵犯措置(領空に接近・侵入する外国機に対する措置)を実施中の航空自衛隊F15戦闘機に対し、レーダー照射を行った。そのうちの1回は、約30分にわたる照射であり、明らかな威嚇、挑発行為と言える。   艦艇の場合、捜索レーダーと火器管制レ...

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国基研企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄    12月6日、中国空母「遼寧」の艦載機J15が航空自衛隊のF15に対し、火器管制モードによるレーダー照射を2回行った。火器管制レーダーを相手に向けることは、海上における偶発的な軍事衝突の回避を目的に中国海軍も採択に加わった2014年の海上衝突回避規範(CUES)の明確な違反行為である。今回の事案を受けて、中国が今後フェイクニュース...

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国基研企画委員・麗澤大学特別教授・元空将 織田邦男    12月4日に公表された米国の「国家安全保障戦略」は、自国利益を最優先する「米国第一主義」を前面に打ち出した。自由主義社会の盟主たる面影は失せ、トランプ大統領の口癖である「同盟国が米国の安全保障にただ乗りしてきた」との批判が色濃く反映されている。  日本の安全保障上、最も脅威である中国に関しても「米国と中国の経済関係をリバ...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男    日本銀行(植田和男総裁)は来週後半の金融政策決定会合で短期金利の基準となる政策金利を0.25%引き上げ、0.75%にする公算が大きい。狙いは円安の進行阻止だが、不可解である。利上げによる外国為替市場への影響力は乏しいのだ。  ●乏しい円安是正効果  植田日銀は円安が物価高を招くとして、昨年3月のマイナス金利解除以降、2度の...

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国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文    米国の国家安全保障戦略(NSS)が公表された。名称こそ「戦略」だが、脅威に関する情勢分析は極めて少なく、ロシア・ウクライナ戦争への言及はわずかで、北朝鮮には一切触れていない。権威主義国に対する批判はなく、自由民主主義陣営のリーダーたる米国のイメージは潰ついえてしまった。この文書は「戦略」というより、経済・貿易に重点を置く第2次トランプ...

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国基研企画委員兼研究員 冨山泰    台湾有事に米軍が介入する場合、日本の集団的自衛権行使を発動する「存立危機事態」になり得るという高市早苗首相の国会答弁をめぐり、激しい中国の情報戦が展開されている。その情報戦に日本や欧米のメディアも操られ、トランプ米大統領が高市氏に自制を求めたとの報道が拡散している。台湾問題で日米分断をもくろむ中国の戦略に、日米両国政府は連携して反撃する必要が...

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国基研研究員 中川真紀    中国遼寧省大連市にある造船所で中国4隻目の空母とみられる大型船舶の建造が進んでいる。衛星画像から、原子炉格納容器用の枠と類似した枠が設置されたことが確認され、中国が初の原子力空母の建造を開始した可能性が大きい。  ●船体内部の枠、原子炉格納容器用と酷似  建造場所は大連船舶重工集団有限公司が保有するドックであり、中国国産空母1番艦(保有空母と...

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