2026年5月の記事一覧
【第1373回】憲法9条の改正から逃げるな
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力 高市早苗首相は4月の自民党大会で憲法改正のスケジュールについて「時は来た」「来年の党大会までに、発議にめどがついた状態にしたい」と述べた。2月の総選挙で自民党に史上最多の議席を与えた国民の多くは、いよいよ憲法改正が実現するのかと心を躍らせたに違いない。 しかし、大きな心配が浮上している。最初の改憲発議の対象に憲法9条が含...
【第1372回】高市内閣の使命は国軍保持の憲法改正だ
国基研副理事長・弁護士 髙池勝彦 安倍元首相の理念を受け継ぎ、発展させるといつて就任した高市早苗首相には歴史的使命がある。それは「謝罪といふ消極的性格を占領軍当局によつて強ひられた」(福田恆存「平和の理念」)憲法第9条を改め、我が国を、国軍を有する普通の国家とすることである。 安倍さん亡き後、停滞気味であつた憲法改正の動きも、高市内閣になつて衆参両院の憲法審査会が動き始...
【第1371回】9条2項削除こそ時代が求める憲法改正だ
国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文 安倍晋三政権以来、自民党の憲法改正論議の中心は「自衛隊の憲法明記」であった。合憲・違憲論争が展開される中で任務に就いてきた自衛隊の法的安定性を憲法への明記によって確保するという意義は認める。しかし、今の安全保障環境は安倍政権当時と激変している。 ●自衛隊明記で抑止力は生まれない ロシアのウクライナ侵略は、力による現状変更が...
【第1370回】2大国だけが仕切る危うい世界
国基研企画委員兼研究員 湯浅博 北京で開催された米中首脳会談は、短期的な米国の対中経済利益と長期的な中国の対米優位性をめぐる異なる時間軸のせめぎ合いだった。トランプ米大統領には、11月の中間選挙を控えて、経済的な成果を引き出そうとの下心が明らかだった。他方の習近平中国国家主席は、中国の地政学的な台頭を妨げられない戦略的な安定を獲得しようとした。首脳会談では、冒頭から習氏によ...
【第1369回】韓国で歴史戦を戦う国民運動発足
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力 4月30日、韓国で歴史戦を戦う国民運動組織「新歴史国民運動」が発足した。共同代表は、ベストセラー『反日種族主義』の編著者の李栄薫・前ソウル大学教授、「慰安婦は売春(婦)の一種」と大学の講義で発言して刑事訴追され5年間の法廷闘争の結果無罪を勝ち取った柳錫春・前延世大学教授、考古学者の崔盛洛・木浦大学名誉教授の3人だ。 ...
【第1368回】日米比の対中連携を実証した軍事演習
国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文 フィリピンのタガログ語で「肩を並べる」を意味する多国間合同軍事演習「バリカタン」が、今年は従来と異なる重みを帯びて終わった。4月20日から5月8日まで、フィリピンのルソン島やパラワン島などで行われた演習には、日米比を軸に豪州、カナダ、フランス、ニュージーランドも加わり、過去最大規模の1万7000人超が参加した。規模の大きさ以上に重要な...
【第1367回】現行の憲法改正推進体制では不十分だ
国基研企画委員・麗澤大学特任教授 江崎道朗 自民党の高市早苗総裁(首相)は、来年の党大会までに憲法改正案を取りまとめる意向を示している。しかしながら、与党内の合意形成は前途多難だ。自民党が第9条改正について「自衛隊明記」案を掲げる一方、連立関係にある日本維新の会は「第9条第2項の削除および国防軍創設」案を主張しており、両者の隔たりは小さくない。 自衛隊の明記か、それとも...





