2017年 8月の記事一覧
【第463回・特別版】米市長に慰安婦の真実を説明
国基研企画委員・麗澤大学客員教授 西岡力 8月25日、私は米カリフォルニア州グレンデール市のバルタン・ガルペティアン市長と面会できた。ロサンゼルスに近いグレンデール市では2013年7月30日に旧日本軍の慰安婦像が市立中央図書館前の市有地の公園に建てられた。ソウルの日本大使館前に不法に建てられたのと同じ像だ。しかもグレンデールの像の横には、ソウルと違い、「性奴隷」「強制連行」...
【第462回】中朝漁業権取引は対北制裁の抜け穴
国基研理事・東海大学教授 山田吉彦 北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて、8月5日、国連安全保障理事会は、北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。この制裁では、同国からの石炭、鉄鉱石、海産物の輸入禁止や、北朝鮮労働者の受け入れを現在の水準より増加させないこと、北朝鮮との新規合弁事業の禁止などが盛り込まれた。特に石炭、鉄鉱石、海産物の輸入禁止が徹底...
【第461回】徴用工問題で事実に基づく反論をせよ
国基研企画委員・麗澤大学客員教授 西岡力 韓国の文在寅大統領が8月17日の記者会見でいわゆる徴用工問題について「強制徴用された者個人が、三菱などをはじめとする相手の会社に対して持つ民事上の権利はそのまま残っている」として、従来の韓国政府の日韓請求権協定(1965年)で解決済みという見解を覆した。これに対して日本政府は即時に抗議し、歴史問題で韓国に同情的な朝日新聞を含む日本の...
【第460回】防衛白書に見る情勢と政策の乖離
国基研企画委員 太田文雄 平成29年版の防衛白書が公表された。読んでみて、第一部の「わが国を取り巻く安全保障環境」と第二部の「わが国の安全保障・防衛政策と日米同盟」が乖離しているという印象を受けた。 ●グレーゾーンへの備えは十分か 第一部では第1章の「概観」で「(純然たる平時でも有事でもない)グレーゾーンの事態が増加・長期化」と明記され、第2章第4節の「ロシ...
【第459回】首相の改憲決意を改めて問いたい
国基研企画委員 湯浅博 かつてない逆風の中で、第3次安倍第3次改造内閣がスタートした。気になるのは、安倍晋三首相による憲法改正の表明に躊ちゅう躇ちょがみられることだ。学校法人加計学園の獣医学部新設問題への対応や国会審議の強引な運びへの批判を受け、内閣改造後初の記者会見の冒頭発言では改憲構想への言及を避けていた。記者の質問を受けて初めて「スケジュールありきではない」と述べ...
【第458回・特別版】映画「軍艦島」の恐ろしさ(下)
国基研企画委員・麗澤大学客員教授 西岡力 私が繰り返し指摘してきたように、文在寅韓国大統領とその支持勢力は戦前日本に協力した親日派が処断されず、反共・親米派に化けて主流勢力となったという「反韓自虐史観」に立ち、主流勢力を全部交代させると公言している。それが彼らの言う「ロウソク革命」だ。映画「軍艦島」も同じ歴史観に立っており、「人民裁判」や「武装蜂起」など暴力による革命を肯定...
【第457回・特別版】映画「軍艦島」の恐ろしさ(上)
国基研企画委員・麗澤大学客員教授 西岡力 韓国で封切られた映画「軍艦島」をソウル市内で見た。上下2回に分けて報告するが、本稿では、多くの歴史的事実が歪曲されていることを示す。 ●事実の歪曲と捏造 第一に、朝鮮人徴用工の待遇である。映画では、奴隷のように船底や貨物列車で移送され、財産を没収され、乏しい食事とひどい寮をあてがわれ、殴打されながら重労働をさせられる。坑...