2019年11月の記事一覧
【第636回・特別版】日韓関係を蝕む「反日種族主義」
国基研理事長 櫻井よしこ 日韓両国でベストセラーとなっている『反日種族主義』(文藝春秋)の著者で、元ソウル大学経済学部教授の李栄薫氏と対談した。 李氏の言う反日種族主義とは、歴史の事実、合理的思想、理性のいずれとも無関係の幻想を指す。韓国人は、国として、社会として、民族として、問題に直面する度に、諸悪の根源は日本であり、日本ゆえに朝鮮民族の苦難が生じると考え、日本非難を...
【第635回】軍事協定延長でも韓国の反日・反米扇動は続く
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力 韓国の文在寅政権は22日、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄するとした決定の「条件付き効力停止」を発表した。また、日本政府による戦略物資の輸出管理強化を理由とした世界貿易機関(WTO)への提訴の取り下げを表明した。一方、我が国経済産業省は「韓国側が貿易管理体制の改善に向けた意欲を示している」として局長級協議を行う...
【第634回・特別版】見せ掛けの進展を求めて対北圧力を緩めるな
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力 「被害者も私たち家族も年を取ったが再会の決意は揺るがない。『子供たちを早く取り返していただきたい』という願いで一貫している。42年もたって解決しないことが本当に嘆かわしい。家族も高齢になり、いつまで帰国を待てるのか、と焦りがある」。横田めぐみさんが北朝鮮に拉致された日(11月15日)を前に母の早紀江さんが語った言葉だ。 ...
【第633回】「桜を見る会」を議論している場合か
国基研企画委員兼研究員 太田文雄 首相主催の毎春恒例の「桜を見る会」に後援会関係者が多く招待されているとの批判を受け、安倍晋三首相は来年の会の中止を決定した。これに対し、第1野党である立憲民主党の安住淳国会対策委員長は「首相が非を認めたので徹底的にやる」と息巻き、野党は衆参両院で首相が出席する予算委員会集中審議を求めている。マスコミも本件の報道に多くの時間とスペースを割いて...
【第632回】日韓関係改善の道
国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力 韓国の政府・与党が日韓関係改善を求めるメッセージを出し続けている。首相と国会議長が訪日して多数の関係者と会談したのに続き、文在寅大統領もバンコクで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の開始前の控室で安倍晋三首相に近づき、約10分間の対話を持った。この夏に「竹槍で日本に立ち向かえ」「秀吉軍と戦った李舜臣将軍を想...
【第631回】党の重要文献から「一帯一路」が消えた意味
産経新聞外信部次長 矢板明夫 中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第4回総会(4中総会)が10月31日に閉幕した。内政外交などについて今後の課題や施政方針などを盛り込んだ約6000字のコミュニケが発表された。 「国家統治体系の能力の現代化を目指す」などの意味不明な言葉が羅列されたほか、「香港で一国二制度を堅持」や「台湾独立に反対」といった中国政府の持論も展開された。...