公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

西修

【第297回】GWに4冊の反護憲本はいかが

西修 / 2015.04.27 (月)


国基研理事・駒澤大学名誉教授 西 修

 

 先日、東京駅前の丸の内オアゾ内にある大型書店丸善に立ち寄って、目を見張った。1階の「新刊・話題の書」に、発刊されたばかりの櫻井よしこ+民間臨調『疑問と不安と誤解に答える決定版 日本人のための憲法改正Q&A』(産経新聞出版、1400円+税)が何冊分ものスペースを取って、並べられているではないか。同書はまた、政治の棚と憲法の棚にも平積みされており、かなり人目を引く配置になっている。このような陳列が少しでも長く続くことを期待したい。
 
 ●不安を煽る護憲派を論破
 この書の最大の特色は、護憲論を完膚なきまで論破していることである。護憲派は、憲法改正について、やれ戦争をできる国にするとか、やれ憲法破壊につながるとか、一般国民の不安を煽ることに注力している。本書は、50のQ&Aを設定し、憲法改正をめぐる「疑問・不安・誤解」に実証的で説得的な解答が用意されている。国家基本問題研究所の櫻井理事長を代表とする民間憲法臨調メンバーの協力を得て、分かりやすく解説されており、反護憲の中心的書物にしたいものだ。
 この際、あと3冊の反護憲本を掲示しておきたい。その1冊は、国基研副理事長の田久保忠衛杏林大学名誉教授の手により、昨年10月に刊行された『憲法改正、最後のチャンスを逃すな!』(並木書房、1500円+税)である。長年にわたり、国内外の政治状況をウオッチしてきた氏ならではの広い視野から、現行憲法の問題点を鋭く衝き、戦後70年の空白を取り戻すために「占領憲法」からの脱却が熱く語られている。
 もう1冊は、国基研理事で民間憲法臨調の事務局長、百地章日本大学教授が昨年9月に監修・刊行した『女子の集まる憲法おしゃべりカフェ』(明成社、600円+税)である。元憲法学者のマスターを中心に、主婦(45歳)、女子大生(21歳)、フリーター(22歳)の女性3人が、カフェで憲法の大切さ、なかんずく現行憲法の問題に開眼していくストーリーであるが、漫画や挿し絵などによって、飽きることなく読み切ることができる。

 ●68年目の必読書
 そしてもう1冊、拙著『いちばんよくわかる!憲法第9条』(海竜社、1500円+税)を挙げさせていただきたい。1週間前に発行したもので、憲法論議の原点というべき第9条について、成立経緯、比較憲法的視点などから説き起こし、今国会で関連法案が審議される安全保障法制との関係についても言及した。
 日本国憲法施行68年目の5月3日を目前に控え、ゴールデンウイークにこれらの書に目を通し、じっくり考えていただきたい。(了)