公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研副理事長 田久保忠衛    今年の国際情勢の十大ニュースを選び出し、それぞれに論評を付け加えるマスメディア各社に倣うのは、あまりにも陳腐だ。一つだけ選択するとすれば、米大統領選挙で民主党のバイデン氏が当選したことだろう。選挙期間中に会った米国人から「お前はトランプ大統領が好きか嫌いか」との質問を例外なく受けたし、リベラル系新聞のトランプ批判も目にしたが、米国民が国際情勢を正...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    文在寅政権下の韓国は、自由民主主義国連合に入る資格があるのか。  来年の先進7カ国(G7)議長国である英国のジョンソン首相は、インド、オーストラリア、韓国をG7サミットにゲストとして招くと発表した。英政府は声明で「共有する利益を推進し共通の課題に取り組むため、志を同じくする民主主義国家と協力していく」と説明した。英政府は中...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。このため、政府が経済対策の目玉としたGoToトラベルも一時停止に追い込まれ、各種世論調査で菅政権の支持率は10ポイント以上も低下した。政権の危機になりかねない。しかし、我が国の感染防止対策は「3密」の回避とマスク着用、手指の消毒にとどまっている。現在の新型コロナ対策に欠落しているのは、サイ...

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東京大学名誉教授 唐木英明    新型コロナウイルス対策には多くの問題がある。実は早い段階から、新型コロナの感染性と重症度はインフルエンザと大きく変わらないことが分かっていた。また、日本では欧米に比べて感染者と死者が極めて少なく、欧米のような厳重な対策は不要である。にもかかわらず、感染症法上「2類」相当という危険性が高い分類にしてしまった。  ●弊害を生んだ高リスク感染症扱...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    12月10日、韓国国会で高位公職者犯罪捜査処(公捜処)法の改正案が与党民主党の強行採決により成立した。公捜処は高位公職者だけを捜査対象にする大統領直属の捜査機関だ。野党「国民の力」党議員らは喪服を着て、韓国の民主主義が死んだと激しく抗議した。  改正のポイントは公捜処長候補の推薦にあたり野党の拒否権を廃止することだった。昨...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    ジョー・バイデン次期米大統領は、国防長官にロイド・オースティン退役陸軍大将を指名した。オースティン氏は中東地域を管轄する米中央軍司令官として過激組織「イスラム国」掃討作戦の指揮を取った経験を持つが、インド太平洋地域の軍事情勢について造詣が深いとはいえず、米国にとって中国が最大の脅威となった今日において、国防長官として最適任か疑問と言わざるを...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    香港の民主化運動リーダーが次々逮捕され、実刑判決を受けている。これに対して日本で批判の声が高まり、朝日新聞までもが12月3日社説で「国際社会は共同行動を強めるべきだ」と書いた。  それでは国際社会はどのような共同行動を取るべきなのか。都合が悪くなれば国際的な約束や評判など無視する独裁政権に人権侵害をやめさせるためには、それ...

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国基研理事・国士舘大学特任教授 百地章    臨時国会が12月5日閉幕し、憲法改正手続きを定めた国民投票法の改正は、最大の懸案事項の一つだったにもかかわらず、今回も先送りされてしまった。  ●国民投票法の改正もできない自民  衆議院では何とか憲法審査会を開会し、自由討議にまでこぎ付けたものの、結局、国民投票法の改正を行うことはできなかった。この改正法案は公職選挙法の改正に...

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日本医科大学教授 松本尚    武漢ウイルス感染症による「annus horribilis」(ひどい年)もあと20日余りである。この間、メディアは不安を煽るような報道を続け、結果、国民はこの感染症をおぞましい疫病のように扱うようになった。そろそろ冷静に現状の対応策を再考すべきである。  集中治療室(ICU)の病床が逼迫ひっぱくしているといわれる。確かに重症患者が集中する一部の医...

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国基研企画委員・明星大学教授 細川昌彦    中国の習近平国家主席が11月20日、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加意欲を表明した。地域包括的経済連携協定(RCEP)に署名した直後というタイミングをとらえて、バイデン次期米政権の機先を制し、自由貿易、多国間主義の旗手であるかの如く振る舞う。  政治的ポーズだけではない。習主席は他国にサプライチェーンの中国依存を高めさせて、経...

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