公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一    安倍首相は米紙ワシントン・ポスト2015年3月26日付のインタビュー以来、旧日本軍の慰安婦について、「人身売買の犠牲となって筆舌に尽くしがたい思いをした方々のことを思うと、今も胸が痛む」との言い方を用いている。この「人身売買」はhuman traffickingと英訳されている。human traffickingについては、国連総...

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国基研企画委員 太田文雄    米国防総省が最近発表したところによると、南シナ海における中国の埋め立て面積は約8平方キロ(東京ドーム170個分)に上り、昨年12月末時点から4カ月余りで4倍に拡大した。その過程で、中国は莫大なサンゴ礁をダイナマイトで破壊してきた。  ところが、グリーンピースなど環境保護団体は、中国に抗議や反対の声を一切上げない。沖縄県辺野古沖の米海兵隊普天間飛行...

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国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力    5月5日、米国の学者187人が慰安婦問題をめぐる日本政府の姿勢を批判する新たな声明を出した。その声明を一読し、私はやっと米国の学界でも日本国内での激しい論争の結果が理解されたのかと思った。    ●「強制連行」説の誤りを認めた  これまで米国では、日本軍が数十万人の朝鮮人女性を強制連行して慰安婦にしたという、日本の学界と言論...

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国基研理事・明星大学教授 髙橋史朗    米コネティカット大学のアレクシス・ダデン教授が『週刊金曜日』(4月10日号)に「日本政府の歴史問題への介入に抗議する」と題する一文を寄稿している。ダデン教授は、日本政府が米マグロウヒル社の世界史教科書の慰安婦記述の訂正を求めたことを批判した米歴史学者20人の声明文の執筆者である。声明文は3月2日に米国歴史学会の月刊のニュースレターにダデン...

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国基研理事・駒澤大学名誉教授 西 修    先日、東京駅前の丸の内オアゾ内にある大型書店丸善に立ち寄って、目を見張った。1階の「新刊・話題の書」に、発刊されたばかりの櫻井よしこ+民間臨調『疑問と不安と誤解に答える決定版 日本人のための憲法改正Q&A』(産経新聞出版、1400円+税)が何冊分ものスペースを取って、並べられているではないか。同書はまた、政治の棚と憲法の棚にも平積みされ...

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国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一    自衛隊の支援団体が出す機関紙「隊友」最新号(4月15日付、第732号)に載った記事を読んで、唖然とした。北大西洋条約機構(NATO)事務総長特別代表(女性、平和、安全保障担当)補佐官の肩書を持つ栗田千寿2等陸佐の連載コラムである。NATO本部(ブリュッセル)のオフィスに来訪したスリランカ人の法律家ラディカ・クマラスワミ氏との面談の...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 湯浅博    東南アジアの南シナ海沿岸国が、自国の排他的経済水域(EEZ)で違法操業をする中国漁民を逮捕、起訴しても、中国はこれまでになく抑制的になった。2010年に東シナ海の尖閣諸島周辺で起きた中国漁船体当たり事件で、日本に抗議や報復をしたのとは明らかに違う。露骨な威嚇を抑え、口調も穏やかだ。  ●カネによる支配  しかし、これをもって...

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国基研客員研究員・軍事ジャーナリスト 井上和彦    4月8、9の両日、天皇陛下の悲願であった戦没者慰霊のためのパラオへの行幸啓が実現したが、パラオ共和国の国を挙げての歓迎ぶりはあまりにも印象的だった。  ●近代化に尽くした日本  パラオは、第1次世界大戦後のパリ講和会議でドイツ領から日本の委任統治領となり、日本政府はこの地に南洋統治の行政機関「南洋庁」を設置した。日...

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国基研企画委員 太田文雄    3月末にフィリピンのマニラで行われた「南シナ海国際会議」でプレゼンテーションを行うように招待された。会議の最後に主催者たちにより、中国の南シナ海での埋め立ての中止・遅延を要求する「南シナ海共同宣言」が採択され、ベトナムとフィリピンが中国の南シナ海進出に対して脅威感を共有し、結束しようとしている姿を目の当たりにした。  一方で、ほぼ同時に行われたボ...

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国基研副理事長 田久保忠衛      日本では同意してくれる人は多くないと覚悟しているが、戦略的要衝である紅海の出入り口に位置するイエメンにサウジアラビアが攻撃を加え、アラブ連盟11カ国がサウジ支援態勢を固めたニュースは、この上なく大きいと思う。イスラム教スンニ派のサウジが敵視しているイエメンの組織はイランが背景にいるシーア派武装勢力「フーシ」で、中東においてイランとサウジの代理戦...

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