公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研理事長 櫻井よしこ    勝利の万歳三唱をする人々の顔触れを見て、異様な感じを受けた。沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を最大の争点とした名護市長選挙で、勝った移設反対派の現職、稲嶺進氏を取り囲んだのは、社民党の照屋寛徳衆議院議員ら本土では消え去りつつある革新陣営の人々である。  「沖縄は常に差別され、今なおウチナーンチュ(沖縄県民)は日本国民として扱われ...

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国基研企画委員・ジャーナリスト 石川弘修    先月発行された祥伝社新書「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」(ヘンリー・S・ストークス著)が好評を博し、発売1か月で早くも4刷りと増刷を重ねている。戦勝国によって強いられた歪んだ歴史観を正しているのが日本人ではなく、米ニューヨーク・タイムズ紙などの東京支局長を務めたベテラン英国人ジャーナリストであることが強い関心を呼んだので...

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国基研理事長 櫻井よしこ    ●靖国参拝は戦後体制終焉の一歩  日本は今年、あらゆる困難から逃げずに、賢く雄々しく闘わなければならない。  「時代の変化を捉えて憲法の解釈変更や改正に向けて国民的議論をさらに進めて行くべきだ」  安倍晋三首相は年頭の会見でこう語った。いま、日本は、小賢しい優先順位論を脱して、懸案事項の本質にズバリ切り込まなければならない。「べき」論を脱...

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国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力    「在北京韓国大使館に北朝鮮の大物亡命者がかくまわれている。その人物は北朝鮮の核ミサイル開発に関係していた」。12月上旬から流れている情報だ。そして、その大物が白世峰第2経済委員長(国防委員)だという情報が数日前から流れて、関係者を緊張させている(韓国・文化日報18日、NHK19日報道)。もし、この情報が正しければ重大事態だ。私...

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国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力    北朝鮮独裁政権の最高幹部だった張成沢が処刑された。今回の粛清は、①政権の未熟さとあせりを反映する「同時中継性」②経済制裁による外貨の枯渇から来る利権争い③党内での血で血を洗う権力闘争―が特徴と言える。今後、金正恩政権は内部に不安定さを抱えながら、軍事優先の強硬路線を強めていくだろう。金正恩暗殺やクーデター、大規模暴動などがいつ...

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特定非営利活動法人ハッピーロードネット理事長 西本由美子    東日本大震災の被災地沿岸に巨大な防潮堤を建設する計画には、地域住民の1人として違和感を覚える。防潮堤は住民に多少の安心を与えるかもしれないが、沿岸の景観を壊し、海の眺望という心の財産を奪う。  ●巨大津波を防げないコンクリートの壁  計画では、東北地方の太平洋岸のほぼ全域にわたって、最大で高さ15メートル...

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国基研副理事長・弁護士 髙池勝彦    11月28日、NHK番組の偏向を訴へた集団訴訟の東京高裁判決があり、NHK敗訴の逆転判決が出た。これは、平成21年4月5日放映されたシリーズもの「JAPANデビュー」の第1回「アジアの“一等国”」の余りに偏った内容に憤激した主として日本人と台湾人の合計1万335人がNHKを相手に起こした民事訴訟の高裁判決である。原告が1万人を超えたのは...

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国基研客員研究員・拓殖大学客員教授 野口東秀    日本維新の会は25日夕、国会内で記者会見し、「国家安全保障上、重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律案」を今国会に提出することを発表した。北海道から沖縄まで、中国人や韓国人などの外国人が安保上問題のある基地周辺や離島を購入しており、野放し状態となっている。このままでは国防体制の妨げとなり、将来に禍根を残す。自民党内には...

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国基研企画委員・ジャーナリスト 石川弘修    11月15日から来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ法王14世が東京、千葉、静岡、京都などで対話集会や講演などを積極的に繰り広げているが、迎える日本の政治家の対応は及び腰だ。安倍晋三首相との会談も実現していない。 ●講演会への議員出席半減  国会議員への特別講演会は20日、参議院議員会館で開かれ、法王は水資源などの...

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国基研理事・北海道大学大学院教授 奈良林直    小泉純一郎元首相が、フィンランドのオルキルオトに建設されている高レベル放射性廃棄物処分のための地下特性調査施設「オンカロ」(フィンランド語で「洞窟」の意味)をちょっと見学しただけで、「我が国は処分場の場所が決まらないから脱原発だ」と発言している。これはおかしい。  ●ガラス固化体にして地下埋設  高レベル放射性廃棄物は...

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