公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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戦後70年談話に望むこと(1) グロービス経営大学院学長 堀義人    安倍晋三首相による戦後70年談話を考える「21世紀構想懇談会」の北岡伸一座長代理(国際大学学長)は3月のシンポジウムで、「安倍さんに(日本は)侵略したと言ってほしい」と発言された。その後開催された懇談会後の記者会見でも同様の発言をされた。そして6月25日の第6回会合の後にも、「侵略をしたという事実は、表現は...

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国基研企画委員 太田文雄    6月12日、南米コロンビアで行われた米国防大学同窓生セミナーで、「中国の西半球における影響」についての講演を依頼された。米国防大学の外国人留学生はほとんどが大佐クラスで、卒業生の中には母国の陸海軍司令官になっている人物も多い。卒業生としては私の1年後輩である米南方軍司令官ケリー海兵隊大将の基調講演でセミナーは始まったが、彼は今年3月の米上院軍事委員...

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衆議院議員 長島昭久    私は、平成12年、政権交代可能な政治勢力を結集したいという一念で、敢えて野党第一党である民主党の門を叩き、3年間の浪人生活を経て平成15年に初当選させていただいた。当時の民主党は、何よりも霞が関・永田町改革の気概に燃え、官僚の助けを借りずに国会ごとに何十本もの議員立法を提出し、古い自民党に代わる徹底した分権・改革を唱え、外交・安全保障政策ではこれまでの...

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国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一    集団的自衛権の行使に道を開こうとする安倍晋三首相の姿勢は間違いなく正しいが、連立与党内の妥協や国会対策上の考慮から、自衛権行使における重要要素を毀損しかねない答弁が幾つか見られる。そして、その「誤り」を問題としない国会の状況も異様と言わねばならない。  ●敵基地攻撃は永遠に米国頼みか  6月1日、集団的自衛権の行使によって...

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国基研理事・日本大学教授 百地章    6月4日の衆院憲法審査会で、あろうことか自民党推薦の参考人が集団的自衛権の行使や安全保障関連法案を憲法違反と指摘し、国会やマスメディアにおいて連日大変な騒ぎとなっている。  ●想定内の参考人発言  報道によれば、問題の長谷部恭男早大教授の違憲発言について、人選にゴーサインを出した党の責任者である船田元・衆院議員は記者団に「ちょっと予...

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国基研研究員兼企画委員 冨山泰    5月29~31日にシンガポールで開かれた各国国防・軍首脳によるアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で、中国による南シナ海の岩礁埋め立てをめぐり、米中の主張が激突した。国際会議初登場のカーター米国防長官は埋め立ての即時・永続的中止を要求するとともに、現場の海空域における米軍の警戒監視活動の継続を表明して、歯切れがよかった。それに引き換え、米国...

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国基研企画委員 太田文雄    5月26日に中国国防白書が発表された。2013年4月に発表された前回の白書のタイトルが「中国の国防」であったのに対し、今回は「中国軍事戦略」となっている。同時に、前回の白書では兵員、艦艇、航空機の数を明示し、また外国軍隊との共同訓練、災害派遣、国連平和維持活動(PKO)派遣等を一覧表にしていたものが今回はなくなり、その意味では透明度は後退している。...

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国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力    武藤正敏前駐韓大使が「日韓対立の真相」という著書を出版した。前大使としては異例なほど率直に韓国の対日姿勢を批判し、注目を集めている。前大使が勇気を持って同書を出したことには敬意を表するが、だからこそ、その議論の欠陥を二つ指摘して、建設的な論争を呼びかけたい。  ●韓国「告げ口外交」の背景見落とし  同書で武藤氏は、韓国政府...

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国基研研究員兼企画委員 冨山泰    5月21日、中国空軍機が初めて沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡上空を通過し、西太平洋で日帰り訓練を行った。訓練に参加した最新鋭の爆撃機H6Kは、搭載する巡航ミサイルで米軍のアジア戦略の重要拠点グアムを攻撃する能力を持つ。中国と東南アジア諸国が領有権争いをする南シナ海での中国の岩礁埋め立てをめぐり、米中対立が厳しさを増す中で、中国は訓練の実施を通...

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国基研企画委員・福井県立大学教授 島田洋一    安倍首相は米紙ワシントン・ポスト2015年3月26日付のインタビュー以来、旧日本軍の慰安婦について、「人身売買の犠牲となって筆舌に尽くしがたい思いをした方々のことを思うと、今も胸が痛む」との言い方を用いている。この「人身売買」はhuman traffickingと英訳されている。human traffickingについては、国連総...

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