公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研副理事長 田久保忠衛 昨年12月に国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)の訪印団の一員としてニューデリーを訪れた私の関心は、インドが安全保障上、何を「脅威」と考えているかを確かめることであった。 シブシャンカル・メノン首相補佐官(国家安全保障担当)やガウタム・バンバワリ外務省東アジア局長ら政府当局者は、温家宝中国首相の訪印と重なったこともあって直接「脅威」を口にしなかったが、研究...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎 政府が24日に閣議決定した平成23年度予算案は、相変わらず根本的な問題への取り組みを回避した結果、借金を先送りし、数字の辻褄つじつま合わせに終始した。経済成長を促す実効的な政策は殆ほとんど見当たらず、バラマキ政策の拡大による社会保障関係費の肥大のみが突出した政策は、すでに破綻の危険水域に入った国家財政を一層の危機に陥れる。日本経済の再生には、経済...

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インド政策研究センター教授 ブラーマ・チェラニー アジアの緊張高めた声高の主張 急速に台頭するアジアは世界の地政学的変化の中心となった。今や、アジア諸国の政策と挑戦が国際的な経済環境と安全保障環境の形成に一役買っている。しかし、2010年は、中国が近隣諸国との領土紛争を拡大して緊張を高め、声高の主張をした年として記憶されるだろう。もっと言えば、2010年は、中国指導部が拡張する中国への恐怖...

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国基研副理事長 田久保忠衛 米「フォーリン・アフェアーズ」誌(11月~12月号)は有力な論者による論文を数多く掲載して光彩を放った。わけても、今の日本人が興味を示す中国に関する論評は警戒論と楽観論の二つを紹介して、あとは読者の判断に委ねている。 尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で中国がいかに理不尽な対応をしたかに怒っているわれわれにとって、警戒論は援軍になるが楽観論は説得力に乏しい。にも...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎 政府は、政治的な思惑から環太平洋戦略的経済連携協定(Trans Pacific Partnership、TPP)への参加を逡巡している。そうした日本は、今月6日から始まるTPPの交渉会合へのオブザーバー参加も認められなかった。TPPへの参加こそが既得権構造を打破し、正常な農産物市場を再構築し、日本の農業、ひいては日本経済を再生させる鍵を握っている...

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国基研副理事長 田久保忠衛 沖縄県知事選挙は接戦と言われてきたが、仲井真弘多知事が意外な大差で勝った。沖縄県民には焦点のはっきりしない選挙ではあったけれども、国際情勢の中でいま日本がどのような立場に置かれているのかが分かっているからこの結果になったのだろう、と思う。危機を切り抜けた判断に改めて敬意を表したい。 真の争点は安保条約の是非 大方のマスメディアならびに沖縄タイムス、琉球新報...

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国基研理事長 櫻井よしこ 市内の広大な土地を中国政府に売却するか否かで新潟市が大きく揺れている。 問題の土地は新潟駅から500メートルの市中心部に位置する万代小学校跡地で、約5000坪である。これを総領事館建設用地として中国に売却し、最近閉店した百貨店跡地も売却して中華街を作りたいと、新潟市長の篠田昭氏らは考えている。 尖閣は「小さな事件」? 私は10月末に新潟県を訪れ、初めて...

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弁護士 尾﨑幸廣 映像がインターネットに流れたというニュースを聞いた時から、流出元は検察ではなく海上保安庁だと思った。検察庁は証拠品を病的なまでに厳重管理しているから、という理由もあるが、それよりも、検事を30年勤めた経験から言うのだが、火中に栗を拾うような度胸のある者が検察にいるとはとても思えないからである。果たして私の予想通り、流出させたのは海上保安官だった。 問題の本質は政府の弱...

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米バンダービルト大学教授 ジェームズ・E・アワー 尖閣防衛を米軍に頼るな 「米国が尖閣諸島のために戦うとは思いませんね」―。最近、私が参加した東京でのセミナーで、中東の学者がそう言った。私は、その見方は誤りであり、クリントン米国務長官が尖閣諸島について、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象になると明言したことを説明した。 「でも、日本が尖閣防衛の措置を講じなけれ...

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筑波大学名誉教授 土本武司 巨悪を剔決てっけつするはずの検察が悪の巣窟そうくつの観を呈するに至った。大阪地検特捜部の主任検事がこともあろうに証拠物を改ざんし、最高検により証拠隠滅罪で逮捕・起訴され、その上司である同部長・副部長が犯人隠避罪で逮捕・起訴された。 起訴した側(最高検)もされた側(特捜部)も検察の幹部ということ自体異例。両者ともプロ中のプロで、互いに相手の手の内を知り尽くして...

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