西岡力の記事一覧
【第338回】許し難い中国反日記念館の冒瀆行為
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 11月中旬、所用で北京を訪問した機会に、中国人民抗日戦争記念館を見学した。そこで耐え難い不快感と中国共産党政府に対する怒りを覚えた。 抗日戦争記念館の展示は今年7月、「戦争勝利70年」を記念して全面改装された。私が不快感と怒りを覚えたのは、展示の終わり近くにあったガラス張りの床だった。ガラスの下に日本軍将兵から奪った銃、日...
【第315回】朝鮮人戦時動員の実態を広報せよ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録された。その際、日本大使は、登録された産業施設で戦時中に働いていた朝鮮人労働者について「forced to work under harsh conditions」(厳しい環境の下で労働を強いられた)と演説した。韓国はこの間、これら労働者が「強制労働」をさせられたと国際社会に宣伝してき...
【第303回・特別版】武藤前大使の近著を批判する
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 武藤正敏前駐韓大使が「日韓対立の真相」という著書を出版した。前大使としては異例なほど率直に韓国の対日姿勢を批判し、注目を集めている。前大使が勇気を持って同書を出したことには敬意を表するが、だからこそ、その議論の欠陥を二つ指摘して、建設的な論争を呼びかけたい。 ●韓国「告げ口外交」の背景見落とし 同書で武藤氏は、韓国政府...
【第299回】米学者らの慰安婦声明は誤解是正の一里塚
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 5月5日、米国の学者187人が慰安婦問題をめぐる日本政府の姿勢を批判する新たな声明を出した。その声明を一読し、私はやっと米国の学界でも日本国内での激しい論争の結果が理解されたのかと思った。 ●「強制連行」説の誤りを認めた これまで米国では、日本軍が数十万人の朝鮮人女性を強制連行して慰安婦にしたという、日本の学界と言論...
【第268回】日本の対韓外交に真の危機
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 日本の対韓外交が重大な危機を迎えている。といっても、韓国の反日外交のため日韓首脳会談ができないなどの現状を指しているのではない。日本の対韓外交は1965年の国交正常化以来、釜山に赤旗を立てさせない、すなわち北朝鮮主導の統一により半島全体が赤化することを防ぐという戦略目標の下に展開されてきた。ところが、東アジアの冷戦を最前線で戦って...
【第267回】安倍首相は対北外交で米国の轍を踏むな
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 安倍晋三政権が北朝鮮への対応で大きな間違いを犯すのではないかと心配している。北朝鮮との協議が始まると、ようやく開いた窓を閉じさせてはならないとの理屈で、こちらが先に譲歩しなければならないという議論が必ず出てくる。 2002年の小泉純一郎首相の初訪朝直後、当時の田中均外務省アジア大洋州局長らは「日本に戻った拉致被害者を北朝鮮に返...
【第258回】和食とマンガでは反日宣伝に対抗できない
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 20年以上、外務省の謝罪外交を批判している筆者はたいていのことには驚かなくなっている。しかし、中韓両国の反日キャンペーンに対抗し、日本の存在感を高めるために、来年度予算で500億円を使って外務省が行おうとしている事業を知った時には、怒りと驚きが止まらなくなった。なんと、世界の主要都市に「ジャパン・ハウス」と称する拠点を建設し、和...
【第252回】河野談話検証の茶番劇
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 戦時中の慰安婦募集の強制性を認めた1993(平成5)年の河野洋平官房長官談話の作成経過などに関する有識者チームによる日本政府の検証報告が20日公表された。それを読んで、腹が立って仕方がない。談話の文言に干渉したとされた韓国に対してではない。慰安婦問題によって日本国と日本の先人の名誉が著しく傷つけられた原因の一翼を河野談話が担っ...
【第250回】拉致被害者救出は正念場
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 北朝鮮の金正恩政権は拉致被害者らの再調査で、2002年に「死亡」とした横田めぐみさんらを返す決断をしたのか。現段階ではその兆候はない。その意味で5月末の日朝の再調査合意は日本にとって大きな賭けだ。 合同調査ではなく北朝鮮が単独で調査を行い、その結果を日本が確認するという枠組みができたことは評価できる。犯罪を実行した側はわれ...
【第235回】慰安婦問題で新たな談話を出せ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 2月20日、衆議院予算委員会に石原信雄・元官房副長官が参考人として出席し、平成5年の河野洋平官房長官談話が認めた慰安婦の「強制連行」は根拠のないことを認めた。 談話作成の事務方責任者だった石原氏は、①韓国側の要請で、強制があったことを認めるため元慰安婦の聞き取りを行った②得られた証言の裏付け調査はしなかった③日本政府の調べ...
【第227回】日本の法整備を待たない朝鮮半島情勢の緊迫
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 「在北京韓国大使館に北朝鮮の大物亡命者がかくまわれている。その人物は北朝鮮の核ミサイル開発に関係していた」。12月上旬から流れている情報だ。そして、その大物が白世峰第2経済委員長(国防委員)だという情報が数日前から流れて、関係者を緊張させている(韓国・文化日報18日、NHK19日報道)。もし、この情報が正しければ重大事態だ。私...
【第226回】張成沢処刑は金正恩政権の弱さの反映
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 北朝鮮独裁政権の最高幹部だった張成沢が処刑された。今回の粛清は、①政権の未熟さとあせりを反映する「同時中継性」②経済制裁による外貨の枯渇から来る利権争い③党内での血で血を洗う権力闘争―が特徴と言える。今後、金正恩政権は内部に不安定さを抱えながら、軍事優先の強硬路線を強めていくだろう。金正恩暗殺やクーデター、大規模暴動などがいつ...
【第193回】朴槿恵大統領の反日発言をどう見るか
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 韓国の朴槿恵大統領が訪米した。北朝鮮の核武装を許さず、挑発に断固として対応することを強調したが、そのために必要な日米韓3カ国の連携の強化については言葉を濁し、安倍晋三政権の歴史認識を問題視する発言を執ように行った。安倍政権は韓国との信頼関係構築のため外相会談や首脳会談の早期実現を働き掛けているが、朴槿恵大統領がそれを先送りにし...
【第180回・特別版】 北朝鮮の核武装を許してはならない
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 2月12日、北朝鮮が核実験を強行した。国連安保理決議に対する明白な違反であり、国際社会への許し難い挑発行為と言える。 北朝鮮はかつて核拡散防止条約(NPT)に加入し、核保有国から核技術の支援を受けた。その後、一方的にNPT脱退を宣言して核武装を進めた。NPTに最初から入っていないインドやパキスタンと異なる。北朝鮮のようにNP...
【第172回・特別版】朴槿恵氏の歴史的使命は日米との関係強化
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 得票率51.55%対48.02%、108万票の差で朴槿恵候補が当選した。12月19日に行われた韓国大統領選挙の結果だ。1987年の現行憲法施行以来、初めて過半数を得票した大統領となる。女性大統領の誕生も韓国史上初めてだ。 従北勢力を韓国民が拒否 野党の文在寅候補は、選挙戦で「北朝鮮人権法反対、国家保安法廃止、低い段階の連邦制統一実現」とい...
【第170回】独裁者が若さ露呈、北朝鮮統治に乱れ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 北朝鮮の金正恩政権がおかしい。独裁システムは維持されているが、肝心の独裁者の統治能力が著しく低いため、この1年間、さまざまなところで統治の乱れが顕在化している。 無謀な酷寒期のミサイル発射 今回のミサイル発射騒ぎもその一つだ。北朝鮮は12月10日から22日までの期間に彼らの言うところの人工衛星打ち上げを行うと1日に予告していた。ところが8日...
【第165回】竹島問題を即時に国際司法裁へ提訴せよ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 野田政権が竹島問題を国際司法裁判所に単独提訴する方針を事実上撤回した。提訴準備はほぼ終わっているにもかかわらず、当面は韓国の今後の出方を見極め、すぐに提訴しないという。大きな間違いであり、韓国と国際社会にわが国の主張が誤解されかねない。李明博大統領が日韓友好精神を踏みにじって竹島上陸を強行したことに対して、野田政権は抗議したのではないか。これでは、...
【第158回】韓国保守派は李大統領を諫めよ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 李明博大統領の突然の竹島訪問と天皇陛下への礼儀に反する発言をきっかけに、日韓関係が悪化している。少なくとも日本人の対韓感情は昭和40年の国交正常化以降で最悪になった。 歴史認識の一致を求める愚 これは、李大統領が日本に対して無理やり歴史認識の一致を要求してきたことを原因としている。日本は竹島の領有権主張を一度も下ろしたことはない。日本が右傾...
【第156回】拉致被害者全員の帰還は譲れない
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 8月29日、北京で4年ぶりに日朝政府間協議が行われた。課長級の予備協議という位置づけで、協議は予定より1日延び、31日に、双方の関心がある事項について本協議を持つことで合意した。日本側は当然、そこには拉致問題が含まれると発表したが、北朝鮮はそのことを明言していない。 遺骨1体400万円を要求? そもそも今回の政府間協議は、北朝鮮が日本人戦没...
【第151回】北朝鮮軍幹部解任をどうみるか
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 先週、北朝鮮で人民軍総参謀長の李英鎬が解任され、党第1書記金正恩が大将から元帥へ昇進した。その背景に関して様々な分析が出ている。 改革路線への転換は疑問 第1は、軍強硬派である李英鎬の解任は、金正恩政権が金正日時代の路線を転換し中国式改革開放政策をとるための布石だという見方だ。李英鎬解任の決定が党政治局会議で行われたことを根拠に、軍主導の先...
【第143回】4回目の慰安婦騒動、政府は組織的反論を
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 慰安婦問題が昨年からまた燃え上がってきた。これで4回目だ。1991年に朝日新聞がキーセンとして人身売買された女性を「挺身隊として強制連行された」とする大誤報をしてから、93年に慰安婦の「強制連行」を事実上認めた河野洋平官房長官の談話が出るまでが1回目。96年にすべての検定済み中学歴史教科書に慰安婦強制連行の記述が入り、有識者と議員らが事実誤認だと問...
【第137回】金正恩先軍政権を助けてはならない
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 新政権は不安定 4月15日、北朝鮮では金日成生誕100周年行事として軍事パレードが行われ、大陸間弾道ミサイルらしきものが公開された。そこで金正恩が演説し、民生を犠牲にして核ミサイル開発と対南工作を続ける「先軍政治」を継承することを宣言した。 金正恩は昨年末の軍最高司令官に加え、4月11日に党第1書記、13日に国防委員会第1委員長という最高権...
【第122回】対北政策で拉致被害者救出を最優先せよ
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 北朝鮮の独裁者金正日が死んでから今日で9日になる(北朝鮮が発表した17日死亡が正しいなら)。これまでのところ、三男の金正恩を筆頭葬儀委員とした諸行事は、順調に進んでいる。 特別放送で死亡を公表したこと、遺体をガラスケースに入れ公開したこと、死亡から11日後に永訣式(葬儀)、12日後に追悼大会を行うことなど、すべてが父の金日成死亡時と同じだ。 ...
【第121回】金正恩政権は長続きしない
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 北朝鮮の金正日(労働党総書記)が死んだ。後継者に指名されていた三男正恩の政権が安定的に成立するかどうかが当面の焦点だ。大胆に予測するなら、正恩政権は長続きしないと見る。金正日が正恩を後継に指名したのは、自分の死後に批判が起きるのを恐れてのことだ。 軍事優先路線を取って住民の15%を餓死させた結果、反感が拡大していることを金正日はよく知っていた...
【第113回】親北左派がソウル市と対日外交を掌握
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 新市長は危険人物 10月26日行われた韓国ソウル市長選挙で、親北左派市民運動家である朴元淳候補が保守派の羅卿瑗候補(ハンナラ党)を破って当選した。 今回の選挙は、市議会の多数を占める左派が小中学校全員無償給食を強行しようとし、一律無償は社会主義的ばらまきだとして反対した呉世勲前市長が8月に実施した住民投票で敗北し辞任したことを受けて行われた...
【第100回】拉致問題を政権延命に利用するな
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 菅直人首相が自らの政権延命策として北朝鮮訪問を模索している。首相の意を受けて中井洽・元拉致問題担当相が7月21日と22日に、中国長春で北朝鮮の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使と極秘接触をした。政府の拉致対策本部の職員(外務省からの出向者)が同席した。拉致問題で進展はなかったが、話し合いを続けることで合意したという。 中井氏は訪中直前に政府首...
【第86回】竹島での大規模工事に抗議する
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 韓国政府は竹島で大規模な工事を行うことを決めた。竹島から北西1キロの日本領海内で水中の岩の上に「総合海洋科学基地」を建設する工事の落札が終わり、近く基礎工事が始まる。基地建設には300億ウォン(約22億円)をかけ、2013年に竣工予定という。 竹島では既に3月半ばにヘリポート改修工事が始まり、5月に完工予定だ。どちらも日韓友好関係を揺るがす行...
【第80回】日本の真価が問われている
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 有史以来、地球上の全ての地震の2割が日本で起きたとか、今回の大震災は千年に1度の大地震だなどといわれている。天災は避けることができないが、起きた後の対応は人間の領域だ。日本政府、いや日本国の真価が問われている。 称賛される国民の沈着さ 国内では部分停電の発表の仕方や、それに伴う交通機関の混乱などで、菅政権への批判が高まりつつある。一方、海外...
【第58回】墓を暴かれることを恐れる金正日
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 30年ぶりの党正式会議 朝鮮労働党代表者会が9月28日開催された。多くのマスコミが「44年ぶり」の代表者会開催と書いていたが、これは全く意味のない数字だ。 1980年に第6回党大会があったから、今回の代表者会は、「30年ぶり」の党正式会議ということになる。代表者会に続いて労働党中央委員会総会が開催され、政治局、書記局、党中央軍事委員会などの...
【第55回】国民の常識に反する朝鮮学校支援決定
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 民主党が教育内容不問を了承 民主党は7、8日の2日間、朝鮮学校を「高校の授業料無償化」の対象として国費で支援すべきかどうかを論議し、「教育内容は問わず、学校の形式などで判断する」という基準を了承した。 教育基本法第2条は、教育の目標の一つとして「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」を挙げているが、朝鮮学校の教育はそれ...
【第39回】動かぬ証拠で追い詰められた金正日政権―韓国艦魚雷攻撃
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 またしても金正日の嘘は暴かれた。韓国政府は20日、「哨戒艦天安の爆沈は北朝鮮の魚雷攻撃によるもの」とする調査結果を公表した。北朝鮮は即座に「でっち上げ」との声明を出した。しかし、中国を含むどの国も、また韓国内の親北左派ですら、北朝鮮の弁明を支持していない。 回収された決定的証拠 決定的な物証として、魚雷のスクリューとモーター部分がほぼ原形を...
【第33回】北朝鮮による攻撃の可能性強まる―韓国軍艦爆発
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 3月26日午後9時22分、北朝鮮に近い黄海上の白翎島近くで韓国海軍哨戒艦天安号(1200トン)が爆発し、船体が真っ二つに割れ、沈没した。乗組員104人のうち46人が行方不明となり、悪天候の中の捜索活動で軍、民間人に死者が出て、家族らの要請で捜索活動は中断した。船体引き上げ作業が進まない中、原因を巡って激しい論戦が続き、北朝鮮潜水艇や半潜水艇の魚雷か...
【第30回】金正日の病状悪化、高まる北住民の不満
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 糖尿病による腎不全 北朝鮮の独裁者、金正日の病状はかなり悪い。糖尿病からくる腎不全のため透析を受けているという情報はほぼ間違いない。2月3日、ソウルでキャンベル米国務次官補は「生物学的時間がない」と話した。糖尿病からくる腎不全は最高度の医療環境でも5年以内に半分以上が死亡するという。三男ジョンウンを後継者とする作業を急いでいる背景がまさに金正日の...
【第22回】永住許可の乱発を止めよ
当研究所では、週一回のリポート「今週の直言」の会員向け配信を平成21年9月7日から開始致しました。当研究所の企画委員らが執筆し、法人会員・賛助会員の方には毎週月曜日にEメールかファクスでお届けします。個人会員の方はホームページの会員専用ページでご覧下さい。会員専用ページに掲載したリポートは、2週間後に公開します。 国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 一般永住者が10年で5倍に急...
【第18回】北朝鮮貨幣改革、市場商人の貯金収奪が狙い
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 最下層に別途ばらまき 北朝鮮が貨幣改革を行った。外部メディアとして新札を最初に入手した「自由北朝鮮放送」(韓国の脱北者が運営)によると、12月1日から6日まで、勤労者1人当たり10万ウォンを限度に新札に交換するとともに、別途、勤労者全員に、旧札5万ウォンに相当する新札500ウォンを配ったという。 10万ウォン以上をタンス貯金していた中産層か...
【第9回】活発化する北朝鮮の対日攻勢
国基研企画委員・東京基督教大学教授 西岡力 鳩山政権に対する北朝鮮の政治攻勢が活発化している。朝鮮総連が民主党の地方組織や、支持組織である労組などへ働きかけを強めている。それと連動する形で、蓮池透・家族会前副代表が取り込まれ、全国を回って制裁解除と早期国交正常化を求める世論作りの先頭に立っている。北朝鮮の工作を甘く見てはならない。 総連へ「民主党攻略指令」 北朝鮮の対日政治攻勢をまと...
【第1回】金大中氏死去-韓国保守派が国葬ボイコット
国基研企画委員 西岡力 異例の厚遇だった国葬 8月18日金大中元大統領が亡くなった。翌19日夜、韓国李明博政府は、23日までの6日間を服喪期間とする国葬を実施することを決めた。北朝鮮は、党宣伝担当書記・金己南、党統一戦線部長・金養健らを弔問団としてソウルに送った。弔問団の派遣通知から日程調整まで、北朝鮮は韓国政府でなく民間機関の金大中平和センターを窓口とした。 ジャーナリストの趙甲済...